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All About Ben Whishaw :イギリスの俳優ベン・ウィショーのインタビュー記事の訳、舞台や映画のレビュー、写真等、ベンに関する情報やおしゃべり・・・
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ベン・ウィショー - インデペンデント紙の記事

THE INDEPENDENT  29 Nov 2009
Sarah Sands: Women love him.
Men love him. Whishaw has it all

ベン・ウィショー - インデペンデント紙の記事_d0160581_105177.jpg

「ケイト・モスの顔をモデルとしていたるところでいつもみていても飽きることがないように、ベン・ウィショーにも同じことが言える。彼は BBC の 『クリミナル・ジャスティス』で、この程国際エミー賞の栄誉に輝いた。

彼はまるで役が乗り移ったかのように演技する。ドラマを盛り上げるためにこれ見よがしな芝居をするパフォーマーではない。芸歴を重ねて大きな役のために準備する役者が多い中でウィショーは、プリモ・レーヴィや Old Vic での『ハムレット』(筆者のベスト『ハムレット』)によってキャリアをスタートした。

おそらく、彼は今後脇役に回ってカメオ出演など別の一面を見せるための力をつけているのかもしれない。もちろん、若さ―――特に苦悩に満ちた青年役など―――が彼には似合っている。キーツ役に彼以外にふさわしい役者が考えられるだろうか?
『ハムレット』を演出したトレヴァー・ナンは、ウィショーについて「彼の顔は偉大なる繊細さと圧倒的な若さを湛えている」と言った。役を自分のものにしてしまうのはなんと言っても彼の持っているカリスマ性ゆえであろう。

ベン・ウィショー - インデペンデント紙の記事_d0160581_1063135.jpg

ロイヤル・コートでのマイク・バートレットの 『Cock 』がそれを物語るのかどうかはわからないが、彼の身体的特徴は、ロマンティックな三角関係の真ん中にいる男性を体現し、ウィショーならではの役どころであった。ということは、彼ならではの役柄というのは他にもあるということだ。

他の役者たちが、ローレンス・オリヴィエがかつて演じた役柄に必要とされる属性を定義しようと躍起になるのがよく解る。同じことがウィショーにも言えるのではないだろうか?(オリヴィエもまたOld Vic の『ハムレット』で名を成した)。またこれもオリヴィエしかり、(それほど大ごとではないにしろ)、セクシュアリティが問題視された役者である。妻のジョーン・プロウライトは、いとも簡単に『 Desert Island 』のDiscで語る。「もしある人が天才とまで讃えられるならば、その人はもう 普通 の人ではない。 普通 の人生を送ることはないのである。」

ウィショーの異なるところは、両義的なセクシュアリティが彼の演技の中心となっているところである。そこが、筆者が、演劇界においてのみならず、彼が我々のこの現代という時代を代表する存在だと思う所以である。今の時代というものを実によく表出しているのだ。

ロンドンの演劇界がエネルギッシュに生き生きと息づき、独自の時代性を示しているのと、芸術的な演出家や脚本家の多くがゲイであることは偶然ではないような気がするのである。テーマが彼らの領域であり、興味分野だということもあり、私たちの固定観念をみごとに覆してくれる。

ベン・ウィショー - インデペンデント紙の記事_d0160581_1022754.jpg

もし、『Cock 』 のような作品がひと昔前の世代で構築されたなら、間違いなくその苦悩は、ヘテロセクシュアルな関係における一人の男性が、ホモセクシュアルとして真のアイデンティティを発見するという設定になったことであろう。この芝居には特筆すべき逆転がある。保守的ともいえるゲイ同士の関係にある男性が、自分の真のアイデンティティは、ヘテロセクシュアルではないかと、疑うという点である。

ウィショーは夭折の詩人を演じる時以外は実に素晴らしく現代のセクシュアリティの問題を演じて見せてくれる。彼は身体的にどちらの性にもアピールする。それはロイヤル・コートにおいて男性的・女性的観客のどちらの切望にも応えるものである。

『Cock 』の作者マイク・バートレットは、役者たちと同じく20代で、現代の演劇の波を作り出しているジェネレーションである。我々の同時代の問題を捉えたまさに、とても賢くて才能ある演技者と作者たちが存在しているのだ。

ウィショーは、この世代の “顔”である。彼と仲間の トラベラーたち は、私たちをベビーブーム世代の文化的な 縛り から解放してくれる。これは英国で起きている最もエキサイティングな出来事である。」


(訳部分おわり)


Source :
www.independent.co.uk

写真は別のところから頂いてきています。



********

どうしても訳しておきたい記事でした。数ある 『Cock 』評の中でも一番ベンのことを書いているし・・・。
ベンがまさに自分でも感じていて体現している時代性、社会性を理解し、よく見通しているライターだと思います。(読んでいるといつも The Independent には編集者にベンの真の理解者がいるのだろうと感じます。でも、この Sarah Sands さんは Evening Standard の編集者だそうですが。)








●This translation originally posted March 13, 2010
このブログパートⅠにも載せています。

by uraracat | 2012-03-23 14:53 | Best Clips/Articles
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